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パスポートの強さランキング2026:1位シンガポール192カ国、日本は2位188カ国(ヘンリー・パスポート・インデックス)

ヘンリー&パートナーズが2026年1月に発表した「パスポートの強さ」最新版を解説。1位はシンガポール192カ国、日本・韓国が2位188カ国、米国は10位179カ国に後退。集計方法と全体の傾向、日本のパスポートの実力までまとめます。

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結論

「パスポートの強さランキング」として最もよく引用されるのが、投資移住会社ヘンリー&パートナーズが四半期ごとに発表する ヘンリー・パスポート・インデックス(Henley Passport Index) です。「強さ」とは要するに 事前にビザを取らずに入れる渡航先の数 のこと。2026年1月13日発表の最新版では、1位がシンガポール(192カ国)、日本は韓国と並んで2位(188カ国) と、世界トップ級の地位を保っています。

一方で米国は10位(179カ国)、英国は7位(182カ国)まで後退し、上位はアジアと欧州勢がほぼ独占。最下位はアフガニスタン(24カ国)で、トップとの差は168カ国にまで広がりました。順位そのものは四半期ごとに小さく動くため、「日本は世界トップ級」という大きな構図を押さえつつ、数字の中身を読むのがこのランキングの楽しみ方です。

どんなランキングか/集計方法

発表元はスイス拠点の投資移住コンサルティング会社 ヘンリー&パートナーズ。指数は2005年に同社の創業者クリスチャン・ケーリン氏によって作られ、2026年版は20周年の節目にあたります。

集計の土台になっているのは、航空業界が使う 国際航空運送協会(IATA)の渡航要件データベース「Timatic」。世界の 199のパスポート を、227の渡航先(国・地域・ミニ国家を含む) に対して評価し、次のルールでスコアを付けます。

  • ある渡航先に 事前ビザなし で入れる → 1点
  • 到着ビザ(visa on arrival) や、自動承認される電子渡航認証(eTA)、空港での訪問許可で入れる → 1点
  • 出発前に政府の 手動審査をともなうビザ(通常の電子ビザ e-Visa を含む) が必要 → 0点

各パスポートの合計点(=事前ビザなしで行ける渡航先の数)が多い順に並べたものが、このランキングです。評価は「観光・商用で単独渡航する成人が、最低3日滞在する」といった前提で行われ、一時的な入国制限や空域閉鎖は無視されます。四半期ごとに更新 されるため、同じ「2026年版」でも時期によって数字が数カ国分ずれることがあります。本記事は2026年1月13日発表の数字を用います。

トップ10(2026年1月版)

順位国・地域ビザなし渡航可能数一言
1シンガポール192単独首位。アジア勢の象徴
2日本・韓国188同点2位。日本は長年トップ級
3デンマーク・ルクセンブルク・スペイン・スウェーデン・スイス186EU中核国が横並び
4オーストリア・ベルギー・フィンランド・フランス・ドイツ・ギリシャ・アイルランド・イタリア・オランダ・ノルウェー185欧州勢10カ国が同点
5ハンガリー・スロバキア・スロベニア・アラブ首長国連邦(UAE)184UAEが非欧米で躍進
6ニュージーランドなど183
7オーストラリア・チェコ・英国など182英国はここまで後退
8カナダなど181
9(省略)180
10米国・クロアチアなど179米国が10位に転落

注:4位は欧州10カ国が185カ国で同点に並ぶなど、同点で同じ順位を共有する方式のため、リストに登場する国の数は10カ国を大きく超えます。6〜9位の構成は一部のみ記載しています。全順位は公式サイトを参照してください。

全体の傾向

1. アジア勢が上位を独占している

最大の特徴は、シンガポール・日本・韓国というアジア3カ国が上位を占めている ことです。2018年に日本が初めて単独1位になって以降、この3カ国は常に最上位グループに居続けています。経済力に加え、ビザ免除協定を地道に広げてきた外交努力が背景にあります。

2. 欧州は「層の厚さ」で勝負

個別の首位こそアジアに譲っていますが、3位以下には EU加盟国がずらりと並びます。シェンゲン圏という枠組みのおかげで、ドイツ・フランス・イタリア・スペインなどが横一線で高位置につけるのが欧州の強みです。

3. 米英の長期的な地盤沈下

かつて頂点にいた 米国と英国の後退 が、20周年の今回とくに目立ちました。米国は2014年に英国と並んで1位だったところから、2026年には10位(179カ国)へと6つ下げ、英国も同じ2014年の1位から7位(182カ国)へ後退しました。ヘンリーは、これを単なる技術的なブレではなく「外交関係や国内政治の変化を映す地政学的なシグナル」と位置づけています。

4. UAEの躍進

非欧米・非アジア先進国でひときわ目立つのが UAE。10年あまりで猛烈に順位を上げ、2026年版では5位(184カ国)に。湾岸諸国が外交と経済の存在感を高めてきたことの表れです。

5. 「移動の格差」が広がっている

トップのシンガポール(192カ国)と最下位アフガニスタン(24カ国)の差は 168カ国。20年前(2006年)の同種の差は118カ国だったとされ、世界の「移動の自由」の格差はむしろ拡大しています。

主要国の一覧(上位と下位)

全199パスポートの完全な順位はヘンリーの公式サイトで確認できます。ここでは上位と下位の代表的な国を、確認できた数字とともに挙げます。

上位グループ(事前ビザなしで行ける国・地域の数)

  • シンガポール … 192(1位)
  • 日本 … 188(2位タイ)
  • 韓国 … 188(2位タイ)
  • ドイツ・フランス・イタリア・スペインなどEU中核国 … 185前後(3位グループ)
  • UAE … 184(5位)
  • ニュージーランド … 183(6位グループ)
  • オーストラリア・英国 … 182(7位グループ)
  • カナダ … 181(8位グループ)
  • 米国 … 179(10位グループ)

下位グループ

  • ソマリア … 33
  • パキスタン・イエメン … 31
  • イラク … 29
  • シリア … 26
  • アフガニスタン … 24(最下位)

下位は紛争・政情不安を抱える国が並び、パスポートの「弱さ」がそのまま移動の制約と直結しているのが分かります。全順位は出典の公式ランキングを参照してください。

議論・批判

このランキングは話題になりやすい反面、いくつかの限界も指摘されています。

順位の付け方で結果が変わる。 ヘンリーは、自動承認のeTAは加点する一方、手動審査の電子ビザ(e-Visa)は加点しない という線引きをしています。しかし利用者目線では、eTAもe-Visaも「オンラインで申請してすぐ承認」という点で似たものも多く、この線引きが実態を正確に映していないという批判があります。ライバル指標である アートン・キャピタルの「Passport Index」 はe-Visaなども段階的に加点するため順位が食い違い、たとえばUAEはアートンでは1位、ヘンリーでは5位、といったずれが生じます。

「強さ」=行きやすさではない。 加点される「到着ビザ」も、実際には費用・書類・行列が必要なことがあり、純粋なビザ免除と同じ1点で扱うのは大ざっぱだという指摘もあります。

首位でも全てに行けるわけではない。 対象は227渡航先なので、1位のシンガポールでさえ約35の渡航先は事前ビザが必要です。「最強」という見出しが独り歩きしやすい点には注意が必要です。

順位が小刻みに動く。 四半期更新のため、同じ年でも発表時期によって順位や数字が変わります。「○位に下がった/上がった」というニュースは、しばしばこの小さな変動を切り取ったものです。

日本の読者向け

日本のパスポートは、2026年版で世界2位(188カ国) と依然として世界最高水準にあります。日本は2018年に単独1位となって以降、トップ争いの常連です。実用上は、主要な観光地のほぼ全てに事前ビザなしで行ける と考えてよく、これは長く渡航制限の少ない外交関係を築いてきた成果といえます。

注意点としては、ノービザでも 滞在日数の上限 や、米国の ESTA、英国・欧州の 電子渡航認証 など「事前のオンライン申請」が必要なケースがある点。指数の上では加点される自動承認系の手続きでも、旅行者としては事前準備が要るので、渡航前に各国の最新ルールを公式情報で確認するのが安全です。「日本のパスポートは強いから何も要らない」と思い込まないことが、いちばんの落とし穴回避になります。

なお、こうした「専門家やデータで世界を順位づけする」企画は、海外文学のランキングなどとも読み味が近いところがあります。ランキングの楽しみ方に興味があれば、ガーディアン『史上最高の小説100選』 の解説もあわせてどうぞ。

まとめ

「パスポートの強さランキング」は、事前ビザなしで行ける渡航先の数 という一つの物差しで世界を並べたものです。順位は四半期ごとに小さく動くので、「○位に上がった/下がった」の一喜一憂より、大きな構図 を押さえるのが賢い読み方です。

  • 1位はシンガポール(192カ国)、日本は韓国と並ぶ2位(188カ国) で世界トップ級
  • 上位はアジア+欧州が独占、米国は10位・英国は7位まで後退
  • 最下位アフガニスタンは24カ国で、上位との差は168カ国

旅行計画では、この指数を「だいたいどこにでも行ける」という安心材料にしつつ、実際の渡航では各国の最新ビザ・電子認証ルールを必ず公式で確認 する——これがランキングとの正しい付き合い方です。


出典:ヘンリー&パートナーズ「Henley Global Mobility Report / Henley Passport Index」2026年1月13日発表版(公式プレスリリース)。集計方法・歴史・各国順位は同社資料および Wikipedia「Henley Passport Index」Immigration World 2026年版まとめPAX News の報道 で確認(いずれも2026年6月27日閲覧)。数値は四半期更新のため、閲覧時点で最新版が更新されている可能性があります。

Primary sources

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Toshi Time編集部

新NISA・iDeCo・配当・年金・退職金を、制度と税引後キャッシュフローの観点から整理します。社会保険料や取り崩し順序を含むシミュレーションを発信。※金融商品取引業の登録はなく、個別銘柄の推奨や投資助言は行いません。

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